誰かの食卓に上がって生涯を終えそうになったガチョウが、ある大学で新しい人生を始めることができるようになった。
14日、中国オンラインメディアは「ガチョウが、上海海事大学に新しく安住の地を見つけた」と報道した。
報道によると、飼い主のウさんは1年半前に釣りをするガチョウと初めて会った。当時は全身が黄色だった幼いガチョウを連れてきて九九と名付け丁寧に育て、二人はペットと飼い主を超えた特別な関係になった。
しかし、ウさんが住んでいた地域を離れ、九九を育てることができない状況になるとガチョウの安否が心配され始めた。ウさんはガチョウを引き受ける新しい飼い主を探し求めたが、偶然に上海海事大学がハイイロガンを保護して育てていたという話を伝え聞いた。
彼は「私はガチョウの飼い主です。このハンサムな子を置いて新しい土地に行かなければならないのですが、私の代わりに育ててもらえませんか。どうしてもガチョウを料理することはできません」という内容で、中国版ツイッターの微博経由で上海海事大学に連絡を取った。
これに対して大学側は「私たちのガチョウの大家族に九九を受け入れることに決定した。九九に住居を提供すると返信したところ、飼い主も喜んでくれた」「九九が健康で丈夫に育ってほしい」と答えた。大学の学生たちも「学生“九九”が、生態学部に入部してきたことをお祝いして」と気の利いた歓迎の挨拶を語っている。
ガチョウの九九に正式入学証明書まで与えた上海海事大学大学はガチョウを学校の特別トレードマークに指定している。
ウさんは「九九に代わって、感謝の挨拶をします。 皆さんはやさしい心の持ち主です。九九がそこで伴侶と出会うかもしれませんね。長年の私の友達が新しい住まいで幸せに暮らしてほしい」と明らかにした。
一方、上海海事大学は大学の人工湖ジョクス湖(滴水湖)近くに、鳥と他の野生動物たちにも自然の棲息地の役割をする現地保護区域に九九の巣を作ってくれた。